大宮氷川神社

梅雨の晴れ間に訪ねる。氷川を名乗る社の総本社で、年間200万人が訪れる大社。それだけに神社特有の静けさはない。神を感ずるところではなく、人やモノを見物する場所と言ったら失礼か。

社地は見沼の畔にあったという。昔は一帯が水辺であったのだ。古伝によると景行天皇の代に出雲から人々がこの地に移住してきたという。境内には、アラハバキという神が祀られる。元々の地主神だそうだ。紀元前500年頃か? ときは弥生時代水稲技術を携えて、やってきた出雲の人々が、地元の縄文的生活をしていた人々と混住したのだろう。だから祭神はスサノオ、イナダヒメ、オオナムチ。特定の人格神というよりはコメ作り技術そのものをカミとみて神格化したのかもしれない。

ところで、この神社には狛犬がいない。また拝殿を遮るように舞殿つまり神楽殿がある。どんな意味があるのだろうか?